賃貸契約について説明いたします。契約で必ず必要になるのが印鑑です。契約によっては「実印契約」なりますので、印鑑登録証も合わせて必要になります。必要な提出書類については後で説明するとして、賃貸契約する場合にかわされる書面について説明したいと思います。
重要事項説明書
重要事項説明書は、「どのような建物か」を説明する書面です。
建物の所在地や、構造、設備の状況などが記載されています。
- 建物の表示
- 貸主・登記簿に記載された事項
- 法令に基づく制限の概要
- 建物が存在する区域の説明
- 設備状況
- 授受される金額
- 契約解除事項
- 損害賠償額・違約金について
- アスベスト・耐震診断の事項
- 契約期間と更新
- 用途・使用制限
- 管理の委託先
- 敷金の精算に関して
- etc.
ほとんど契約書に記載されいる内容です。
重要事項説明書は、宅地建物主任者が主任者証を提示して説明しなくてはならないという決まりがあります。
賃貸借契約書
賃貸借契約書は、「貸主と借主の間に交わす約束事」です。主に下記のような内容が記載されています。
- 賃貸人・賃借人
- 物件の表示
- 契約期間と更新
- 賃料と管理費の金額
- 賃料などの改訂
- 敷金(解約時の変換)
- 解約
- 賃料等の遅延損害金
- 公共料金の負担
- 禁止行為
- 原状回復・損害賠償
- 賃貸人の免責
- 契約解除
- 契約終了
- 特約事項
- etc.
他にも細かいことが決められている契約書もあります。賃貸契約書は貸主(大家さん)によって内容が違います。B4の紙一枚の場合もあれば、分厚く綴じられている契約書もあります。
特によく聞いておくことは、解約の予告時期です。2ヶ月前に解約予告または1ヶ月前の解約予告です。また、禁止事項もよく見ておきましょう。
ペット飼育不可、石油ストーブ不可、楽器演奏不可
ほとんどの物件は上記事項が記載されています。
それと、家賃の支払期限と振込口座もしっかりと確認しておきましょう。また、入居後に何かあった場合(設備の故障など)の連絡先も控えておきましょう。困るのは鍵の紛失時に、室内に入れないので連絡先が分からなくなってしまうことです。必ず携帯電話などに入力しておきましょう。
賃貸住宅紛争防止条例に基づく説明書
賃貸住宅紛争防止条例に基づく説明書は、「室内使用、退出時の原状回復時の負担割合の取り決め」です。
平成16年10月1日から施行されました。
国土交通省 賃貸住宅紛争防止条例に基づく説明
これは通称「東京ルール」と呼ばれています。東京都だけの特別な条例だからです。基本的に、経年変化による室内の汚損・損耗は貸主負担とされています。ほとんどの契約で、「クリーニング費用は借主負担」の特約が付いています。また、平米辺りの原状回復費の金額が書かれている場合もあります。退出時に敷金の返還でもめないように交わす書類です。
主に下記を説明します。
- 退去時の通常損耗等の復旧は、貸主が行うことが基本であること
- 入居期間中の必要な修繕は、貸主が行うことが基本であること
- 賃貸借契約の中で、借主の負担としている具体的な事項
- 修繕及び維持管理等に関する連絡先
その他に交わす書類 覚書・規約
上記三点の他にも様々な書面があります。覚書や、規約などです。
駐車場を利用する場合は建物の賃貸借契約書とは別に駐車場の契約書を交わします。車検証の写しの提出してもらいます。
駐輪場利用の場合に、利用規約を交わす場合があります。
ピアノ(楽器)などの使用する場合は、利用時間や、使用制限などの使用規約。
貸主に提出する個人情報利用に関する書面「個人情報の取扱いに関する説明書」。
任意で加入する、家財保険の保険申込書。
家賃の引き落としのための、口座振替申込書。
保証会社利用の場合は、保証会社利用契約書。
家賃の支払いをカードにした場合の、クレジットカード申込書。
隣地建築中に係わる騒音に対する紛争防止のための覚書。
ペット飼育のため、ペットの情報が書かれた「ペット飼育規約」。こちらには、ペットの種類や年齢、体長、ワクチン接種の有無などが記載されています。提出書類として、全身写真、保健所犬鑑札、狂犬病予防注射証などがあります。
覚書には、さまざまな種類があります。口頭で注意しておけば済むような内容が多いです。
「近隣の野良猫に餌付けしない」というようなものがありました。1階の広い庭のついた部屋でした。前の入居者が野良猫の餌付けで周辺住民とトラブルを起こしたのかもしれません。
女性専用マンションで「三親等以内の異性を敷地内に入れないこと」なんていうのもあります。
「建物の景観を重視し、バルコニーに洗濯物を干すことを禁止する」
「家賃は月末までに必ず大家宅へ現金で持参し顔を見せること」
「バイク使用者は当建物敷地内及び、○○町○丁目○番地内ではエンジンを掛けずに手押しで移動し、騒音を出さない」(地図付き)
覚書はなんでも作れます。そのほとんどが常識の範囲内で書かれています。大家のあまりにも一方的で理不尽な覚書は削除するように求めましょう。
覚書も契約書と同じ扱いですが、法的な効力は内容次第です。覚書は一枚だけ発行し、貸主が保管する場合が多いので、必ず控えをもらうようにしましょう。
契約は眠くなりますが、しっかりと内容を確認してください。

契約更新鎖 / drumrick